米ぬかを使った代表的な食品といえば「ぬか漬け」。
ぬか漬けの歴史などとともに、
ぬか漬けの作り方をご紹介します。
ぬか漬けの歴史は古く、江戸時時代から行われていたと言われています。
米ぬかは微生物にとってもきわめて豊富な栄養素を含むので、ぬか床にいる乳酸菌などの微生物がぬかのタンパク質や糖質を分解して、うま味や香りの成分を作り出し、それらが野菜に浸透しておいしい漬物になるのです。また、もともとぬかに豊富に含まれているビタミンB1などの成分も野菜に浸透するなど、栄養面でもメリットがあります。
ぬか漬けの作り方をご紹介します。
ぜひご家庭でお試しください。
ぬか床の材料は以下の通りです。(3リットル以上の容器に合う量)
捨て漬用の野菜は、キャベツの外葉や下部の葉などがおすすめです。
ぬか漬け作りに必要な道具は以下の通りです。
ぬか漬けを保存するための保存容器は、使う前に熱湯をかけるかアルコールや焼酎で拭いて殺菌します。しっかりとした保存を行う上では、こういった下準備が非常に重要です。
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ぬかと塩水を混ぜる | ぬかの状態 | 風味づけの材料を混ぜる |
鍋に塩と水を入れて煮立て、塩が溶けたらよく冷ます。ぬかを大きめのボールに入れ、塩水を数回に分けて加えながら手で混ぜる。 ※塩を入れることで雑菌の増殖を防ぎ、対塩性の有用菌の増殖を促す。 |
底から大きくかき混ぜ、全体にむらなくしっとりさせる。ぬかが、ぽろぽろしてはいるものの、手でつかむとまとまるような状態にする。 | だしこんぶ、しょうが、赤とうがらし、粉がらし、実ざんしょうを加えてなじませ、ぬか床を仕上げる。 ※とうがらしやからしには、風味をつける他に防腐作用もある。 |
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野菜を漬ける | 野菜を取り出す | 捨て漬け完了 |
容器にぬか床を入れ、捨て漬け用の野菜(水分の多い野菜が向く)を埋め込む。表面を平らにならして蓋をし、冷暗所に置く。 | 1日2回、ぬか床を底からかき混ぜる。2〜3日して野菜がしんなりとなったら取り出して汁を搾り入れ、混ぜ合わせて新しい野菜を漬ける。 ※搾り汁には多数の乳酸菌や栄養分が含まれている。 |
ぬか床がなめらかになるまでに2週間ほど5の作業を繰り返す。すぐに本漬けしないときも、夏は1日2回、冬は1日1回、ぬか床を底からかき混ぜる。 ※空気を入れないと嫌気性の酪酸菌が発生し、香りが悪くなる。 |
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野菜を漬ける | 漬け時間 | すぐに食べないとき |
きゅうり、なす、オクラはあら塩適量をすり込み、ぬか床に漬ける。にんじんは、皮をむいて適当な大きさに切って漬ける。セロリは、筋を除いて適宜切って漬ける。キャベツは、ぬか床を適量包み、そのまま漬ける。 | 温度などにもよるが、きゅうりは2時間〜1晩、なすとにんじんは半日〜1晩、オクラは1時間、セロリは2〜3時間、キャベツは3時間〜1晩ほどが食べごろ。軽く水洗いして、食べやすく切っていただく。 | 野菜の漬かりすぎを防ぐには、ちょうどよく漬かったところで取り出し、ぬかを洗い流さずにポリ袋に入れておく。冷蔵保存で約3日保つ。 |